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2008/08/07(木) 「福田内閣が変わったよーということでの社説」 日々でなくつらつら:各紙社説・コラム・記事並べ -TB0-CM0
 引き続き社説に盛り込んだトコがいくつかあったので、
 その前に、前回何故かすっ飛ばしてた西日本の社説と間違えて3日の社説載せちゃったんで、2日の読売の社説を。

西日本:政策を明示して民意問え 福田新体制

(略)
 麻生太郎氏を党幹事長に起用し、町村信孝氏、古賀誠氏、伊吹文明氏、二階俊博氏、高村正彦氏ら派閥のリーダーを党・内閣の要職に残し、与謝野馨氏、谷垣禎一氏、太田誠一氏、野田聖子氏ら政策通の閣僚経験者を配した布陣は、挙党態勢という点では手堅いが、どうしても新鮮味に欠ける。

 政権安定を第一に考えてきた旧来の自民党的発想に逆戻りした印象を国民に与えることになろう。
(略)
 内閣改造や党役員人事では、その時々の政局動向を見据えた政治的判断や政治的思惑も必要だ。しかし、もっとも重要なのは、人事を通して「政権が何を目指すか」というメッセージを国民に発信することである。

 そのメッセージが国民に伝わらなければ、内閣改造の意味はない。総選挙を視野に入れた新体制であるならば、なおさらのことだ。

 福田首相は「国民生活に直結する課題に国民目線で対応する『生活重視内閣』を目指す」という。

 が、原材料高や食料品をはじめとする物価高騰、景気の停滞にどう手を打つのか。秋の臨時国会に補正予算案を提出するのかしないのか。国民生活が直面する課題には相変わらず決断が遅い。
(略)


読売:福田改造内閣 政策実現へ果断に取り組め

(略)
 人事の狙いは明確である。

 衆院選に向け、党、内閣を通じた挙党態勢を構築し、内政・外交の重要課題に取り組む体制を敷くことだ。

 自民党幹事長に麻生太郎・前幹事長を起用した人事は、その象徴だろう。麻生氏は、昨年9月の党総裁選で福田首相に敗れた後、役職には就かず、首相と距離を置いていた。

 国民から人気が高いとされる麻生氏を、選挙の「顔」となる幹事長に起用し、選挙実務を担当する古賀誠・選対委員長は留任させた。衆院議員の任期切れまで1年余り。福田首相が退陣しない限り、次期衆院選は、この陣容で臨むことになるだろう。
(略)
 郵政民営化に反対して自民党を離党し、その後に復党した野田氏の起用には、衆院選に向けた挙党態勢への思惑がうかがえる。

 与謝野氏と伊吹財務相は、財政再建を重視する政策通だ。

 経済財政諮問会議の論議を活性化し、社会保障財源としての消費税率引き上げについても逃げずに議論すべきだ。
(略)
 政府・与党は、来年度から、基礎年金の国庫負担割合を現在の3分の1強から2分の1に引き上げなければならない。しかし、そのための財源論議を、いまだに先送りしている。

 年末の予算編成では、道路特定財源の一般財源化の具体案をまとめねばならない。自民党道路族との調整はこれからだ。

 首相が「国民目線の改革」として掲げている消費者行政を一元化する消費者庁の創設や、環境、医療への予算の重点配分の具体化なども課題となる。

 北朝鮮の核や拉致問題を巡る6か国協議は、重要な局面を迎えている。政権交代期に入る米国との連携をしっかりと維持し、北朝鮮に対し、核申告の検証措置の受け入れや、拉致問題の再調査を迫っていかねばならない。

 インド洋での海上自衛隊の給油活動を継続する新テロ対策特別措置法改正案も、秋の臨時国会で確実に成立させる責任がある。

 ◆政権党の責任を果たせ
(略)
 公明党は、衆院選でのリスクを恐れるあまり、内閣支持率の低迷が続く福田首相から距離を置こうとしているようだ。新テロ特措法改正案の衆院での再可決についても、難色を示している。

 政策遂行の判断において、選挙対策ばかりを優先させるようなら、政権与党としての責任を果たしているとは、到底言えまい。まして、衆院選前の首相交代にまで言及していては、与党内の亀裂や混乱を招くばかりだ。

 自公両党は、臨時国会の召集時期などを含め、今後の政権運営の基本戦略について、早急に詰める必要がある。


 前回の社説並べでもそうだったんですが、「福田内閣が何したいかよく解らない」という雰囲気が並んでます。
 言うまでもなく、福田総理が何したいか誰も解りゃしないからなんですが、ただ経済に関してはなんとなーく解ったようで、こういう社説が並びました。


山陽:福田改造内閣 「安心実現」財源確保こそ

 福田改造内閣が発足した。「安心実現内閣」と命名した福田康夫首相は初閣議で、原油高への緊急対策の着実な実行と国民が安心して暮らせる基盤作りを強調した。

 原油や原材料の高騰に伴う経済環境の悪化は企業経営や家計などを直撃し、日々の暮らしに不安を広げている。労働市場での行き過ぎた規制緩和は雇用面での格差を拡大させ、生活に展望を開けない若者たちを生みだした。医療、年金、保険といった社会保障制度のほころびも老後を脅かす。国民生活を覆っているさまざまな不安の解消は急を要する。

 これらの問題を解決するために、政府が内閣改造前にまとめたのが社会保障に関する緊急対策「五つの安心プラン」だ。医療、雇用、子育てなどの分野で検討課題や支援策を盛り込んだ。福田首相は初閣議で、同プランを直ちに実行に移し、一、二年の間に実現を図る考えを表明したが、裏付けとなる財源確保はこれからだ。

 来年度の予算編成に向けて今後、各省庁の概算要求が始まる。そこで具体的な施策が見えてくる。どれだけ踏み込んだものが描けるかで、新内閣の政策実現力が試される。来年度予算の大枠を示す概算要求基準(シーリング)が閣議決定されたが、社会保障費は例年通り二千二百億円圧縮するなど歳出削減路線を継続する。重要課題に手厚く配分する三千三百億円の重点枠が設けられており、これをどう生かすかが鍵となろう。
(略)


中日:経済閣僚 改革路線を捨てるのか

 福田改造内閣の顔触れをみると、少なくとも経済政策については、首相の意図がはっきりした。「小さな政府」路線からの決別である。改革放棄・ばらまき復活ならば、日本売りが加速する。

 二〇〇一年四月に誕生した小泉政権以来、政府与党内で続いてきた政策論議の対立軸は「大きな政府」か「小さな政府」か、という路線選択だった。

 自民党政権は激しい党内論争を繰り返しながらも、小泉、安倍と二代、約七年間にわたって「小さな政府」路線を推し進めてきたが、今回、福田政権は「大きな政府」路線へ大胆にかじを切り替えたといえる。
(略)
 無駄や非効率はなくさなければならないが、既得権益に固執する霞が関官僚は抵抗する。福田政権は新しい陣容で、どう改革を進めようとするのか、大きな懸念がある。それとも、いっそ改革路線からも決別するのだろうか。

 すでに燃料費増加分の九割を国が補てんする漁業対策など、ばらまき財政復活を思わせる政策も出てきた。その財源を赤字国債で埋めるなら、財政再建は遠のく。借金を避けて増税を目指すなら、まさに大きな政府になる。
(略)
 金融不安や原油高など経済環境が厳しい中、福田政権は時代の歯車を逆転しようとするのかどうか。予算編成が試金石になる。


日経:福田改造内閣は改革を逆行させるな

(略)
 政治的な圧力に迎合し、改革を後戻りさせれば、一時的な痛みの緩和にはなっても、長い目で見れば日本の衰退につながる。それを避けるには、中長期的な成長力や社会保障制度の持続力を高める改革を進めるしかない。福田首相は改造内閣を「安心実現内閣」と命名したが、改革の逆行は真の安心には結びつかない。

 改造内閣の方向を示す試金石になるのは、税財政改革の行方である。

 景気停滞で税収が伸び悩んでおり、2011年度に基礎的な財政収支を黒字にするという政府の目標達成は厳しくなりつつある。これを機にこの目標を取り下げ、従来の歳出抑制路線を放棄すべきだという声が自民党内からは出てきた。

 だが、財政の現状を考えれば、歳出のタガをはずす選択肢はありえない。09年度予算の概算要求基準では歳出全体を抑えつつ、3300億円の重要課題推進枠を設けたが、配分は優先度が極めて高いものに限るべきだ。道路特定財源の揮発油税などを一般財源化するのに伴い、道路予算は厳しく圧縮する必要がある。
(略)
 社会保障制度については、説明が不十分な中で始まった後期高齢者医療制度への批判とあいまって、給付の拡大と負担の抑制を求める声が強まっている。だが、安易にそうした声に乗れば、将来世代の税や保険料負担は過重になってしまう。

 それは日本の活力をそぐだけでなく、社会保障制度への信頼度を低下させかねない。医療や介護にかかる費用もまだムダは多く、歳出の伸びを抑える工夫は必要だ。
(略)
 規制の強化は、結果的に働く人や消費者の利益を損なうことが多い。首相の肝いりで生まれる消費者庁も消費者保護につながる面はあろうが、やり方次第では巨大な規制官庁になってしまう恐れがある。首相が本当に「消費者目線の行政」をめざすなら、規制強化がもたらす負の面に十分目を配るべきだ。
(略)
 福田首相は地球温暖化防止への積極姿勢を内外にアピールし、「低炭素社会」への転換を掲げる。そのための行動計画はすでに閣議決定したが、制度整備に絡む問題は実質的に先送りしている。
(略)
 いずれの課題も首相の強い指導力なしには前に動かない。「首相の意向がわからない」との声が政権内から多く聞かれたが、内閣改造を機にそうした受け身の姿勢から脱皮し、力強い一歩を踏み出してほしい。


 やっぱり、あの閣僚を見て思ったのは「派閥分配型人事」だなぁというものらしく、この所の石油価格高騰を受けての物価高で予算バラ撒き政治が復活しそうだという雰囲気もあって旧態然とした政治に戻るんではないか?という懸念をドコも抱いてるんじゃないかと。
 まぁ、指摘してるのはとりあえずこの三社だけですが。


 ま、それはさておき。
 さて、前回間違えて3日の社説を貼っちゃった読売ですが、こんな一文がありました。

読売:改造内閣始動 解散政局で主導権をとれるか

(略)
 内閣改造直後に実施した本社の全国世論調査では、福田内閣の支持率は41・3%まで回復した。

 改造内閣・党人事は、ひとまず成功したといえるだろう。
(略)


 支持率41.3%になったんだって。
 まぁ、他のトコもやるだろうってんで見てみたら、

神戸:内閣支持率/改造も反転につながらず

 内閣改造も党役員の刷新も、十分なカンフル剤にならなかった。

 共同通信社の実施した全国緊急電話世論調査の結果から受ける印象である。

 改造内閣の支持率は31・5%だった。前回七月の調査と比べ、4・7ポイントの上昇にとどまっている。

 前回は福田首相が議長を務めた北海道洞爺湖サミット直後だが、支持率はほぼ横ばいに終わった。今回も、内閣と党役員の顔ぶれを大幅に入れ替えたにもかかわらず、支持率が思うように上がらなかった。

 どんな手を打っても、低支持率から抜け出せない。こんな状況が続くようなら、首相の求心力は高まりようもない。

 今回は、国民に人気のある麻生氏を党幹事長に起用し、政策に通じたベテラン議員を閣僚にそろえた。新鮮さはないが、手堅い布陣ではある。4・7ポイント上がったのは、こうした福田人事がある程度国民の期待をつかんだとはいえる。

 しかし、格差社会に歯止めをかける思い切った政策、原油や食料高騰への有効な手だてなどが打ち出されない限り、国民の共感は得られない。
(略)
 今回の世論調査で、よりくっきりとしてきたのは、政権の枠組みとして「民主党中心」を望む人が増えてきたことだ。48・2%を占め、「自民中心」の34・8%を上回った。政党支持率でも自民を引き離した。

 来神した民主党の鳩山幹事長は、政権獲得への意気込みをあらためて示した。ムード先行ではなく、民主の真価が問われる時期に入ったことを肝に銘じてもらいたい。


毎日:内閣支持率25% 政策抜きで浮揚は無理だ

 内閣改造では、政権と国民の間の深いミゾを埋めることはできなかった。毎日新聞の福田改造内閣に対する世論調査で内閣支持率は25%と、先月に比べて3ポイントの微増にとどまった。

 福田康夫首相は、自民党幹事長に昨年、総裁選を争った麻生太郎氏を起用した。調査では、麻生氏に「期待する」との回答が57%に上ったが、内閣・党人事全体は「評価しない」が56%を占めた。人気が高いとされる麻生氏を政権の中枢に引き込んで挙党態勢を敷き、大幅改造による「自前内閣」をつくることで支持率の回復を狙ったが、目算がはずれた。
(略)
 注目されるのは、調査で、首相の目指す政治が内閣改造によってはっきりしたと「思わない」人が72%に上ったことである。大多数の国民は、福田首相がどんな日本を目指すのかを明示していない、と考えていることを示している。

 衆院議員の任期満了を迎える来年秋までには衆院選がある。調査結果は、与党にとっても深刻である。5月以降、民主党に後れを取っていた自民党支持率は、2ポイント上昇して民主党と並んだとはいえ、次の総選挙で勝ってほしい政党は、民主党(46%)が自民党(31%)を上回り、この傾向は福田政権発足直後から変わっていない。自民党の構造的危機が続いているのは間違いないだろう。

 福田改造内閣は何をすべきなのか。調査で、改造内閣を支持しない人に理由を聞いたところ、「政策に期待できない」が47%、「首相の指導力に期待できない」が38%に上った。
(略)
 福田首相は早期の臨時国会召集を決断すべきだ。調査では、衆院解散・総選挙の時期について「できるだけ早く」が45%に上った。毎日新聞も早期の解散を求めてきた。臨時国会で総選挙をにらんだ総合的な政策ビジョンを打ち出さなくては、国民の期待に応えることはできない。



 共同調査で31.5%。
 毎日調査で25%。
 読売調査の41.3%が異様に高い数字に思えるんですけど、気のせいですかねぇ……。

 まぁ、読売は(比較的)親自民な新聞ですけどね。
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AUTHOR:幻導機

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